よき母になり給へよ

2001年1月14日
川端康成の「掌の小説」を読んでいます。
あの人の好きな、「ざくろ」も入っていました。
毎晩、寝る前に少しずつ読んでいます。
わたしは、彼の書いていることをどれほど理解できているのかわからないけれど、光を見せられているような錯覚になります。
彼は物を書くことで彼自身に光を見せたかったような、そんな気がします。
でも、いくら光を見せてもいつも暗い闇から逃れられない彼の姿がなぜかわたしの心に残って、それがわたしの心に一滴の涙を流させます。
光の降りそそぐ浅い夢の中に、いつまでもいつまでもいられたらいいのに。

今宵わが娘眠らず
抱けばをみなのやはらかきことよ
わが母もをみななりしよと
涙溢れて幼児に言ひぬ
よき母になり給へよ
よき母になり給へよ
われもわが母を知らざれば

彼がくれた光。
わたしは浅い夢の中にいて、このままずっといられたらいいと思う。
母からFAXが届いていました。
わたしがいつも「足が寒い寒い」と言っているから、いつも足を温めておけるようにと、足温器を送ってくれたそうです。
最後にこんな言葉が添えてありました。
かわいい娘 まゆみへ
お父さん、お母さんより


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